上映劇場

予告編

香港アカデミー10部門ノミネート、世界の映画賞を席捲する話題作!!
香港の人気シンガーソングライター・俳優ルイス・チョン×アジアが誇るトップモデル アンジェラ・ユン

コロナ禍の静まり返った香港の片隅で、誰にも気付かれずに生きる人々の孤独な心を、新世代の香港映画の旗手ラム・サム監督がやさしい眼差しで掬い取ったヒューマンドラマ。台湾アカデミー賞3部門、香港電影評論学会大奨6部門、そして香港アカデミー賞10部門ノミネートの快挙を遂げ、香港の新人監督のデビュー作としては異例の注目を集めている。ラム・サム監督が紡ぎだした優しい眼差しと共に注目されたのが、魅力的なキャスティングにもある。
主演は映画やドラマでコミカルな演技に定評のあるルイス・チョンと、香港のトップモデル アンジェラ・ユン。ルイス・チョンは、不器用でやさしい中年男ザク役で新境地を切り拓き、名優アンソニー・ウォンを抑え香港電影評論学会大奨最優秀男優賞を獲得し、表現者として大きな転機を迎えた。映画『宵闇真珠』(17/ジェニー・シュン、クリストファー・ドイル共同監督)でオダギリジョーと共演し、川島小鳥の写真集や銀杏BOYZのCDジャケット、Vaundyの「Tokimeki」のMVにも起用され話題の香港のトップモデル アンジェラ・ユンが、ずる賢くも憎めないキュートなシングルマザーのキャンディ役を好演。本作のほかにも大阪アジアン映画祭でも上映された『香港ファミリー』(22/エリック・ツァン・ヒンウェン監督)などの話題作に起用され、一流メゾンのファッションアイコンから一気に新世代の最注目株女優に躍り出る存在となった。

都会の片隅でまっすぐに生きようとする人々の姿を、丁寧な人物描写と美しい映像で紡ぎした感動作!

世界の映画祭を席捲する“新世代の香港映画”を牽引する、ラム・サム監督(映画『少年たちの時代革命』共同監督)は本作が単独デビュー作となる。やさしく不器用な中年男のザクと、誰にも頼らずに生きるシングルマザーのキャンディを主軸に、家族でもない、恋人でもない、でもお互いがきらめいている瞬間を愛おしく思える気持ちが描いていく。コロナ禍でシャッターが降り静まり返った2021年の香港で撮影された本作は、この時代にしかない空気感、そして誰もが持ついいようのない感情が淡々と映し出されていく。ひとりじゃない、そんな希望が全ての人の心にじんわりとひろがっていく、必見の感動作!

生活の息吹が感じられる街の光、朝焼けの空、小さい窓から見上げるまぶしい太陽…。
コロナ禍の静まり返った香港の片隅で、誰にも気付かれずに生きる人々の孤独な心を、
新世代の香港映画の旗手がやさしい眼差しで掬い取ったヒューマンドラマ。

2020年、コロナ禍で静まり返った香港。「ピーターパンクリーニング」の経営者ザク(ルイス・チョン)は、車の修理代や品薄の洗剤に頭を悩ませながら、消毒作業に追われる日々を送っている。リウマチを患う母(パトラ・アウ)は、憎まれ口をたたきながらも、たまに看病にくるルイスのことを心配している。
ある日、ザクの元にド派手な服装の若いシングルマザーのキャンディ(アンジェラ・ユン)が職を求めてやってくる。まともな仕事をしたことがなさそうなキャンディだったが、娘ジュー(トン・オンナー)のために慣れない清掃の仕事を頑張りはじめる。しかしキャンディがジューのために子供用のマスクを客の家から盗んでしまい、ザクは大事な顧客を失ってしまう。
幼い娘を抱え、まともな暮らしもできずにいるキャンディをみて、ザクはもう一度だけチャンスを与える。心を入れ替え仕事に打ち込んでいくキャンディに、心惹かれていくザク。そんな中、ルイスの母が急死してしまう。葬儀に向かうザクを送り出し、ひとりでの仕事に張り切るキャンディ。しかしジューがうっかりこぼしてしまった洗剤をきっかけに、追い詰められたキャンディはちょっとした嘘を重ねていってしまう。それがザクと会社を窮地に追いやることになり…。

ルイス・チョン(張繼聰 Louis Cheung)

1980年1月11日生まれ、香港の歌手、ソングライター、俳優。香港演芸学院で演劇を学ぶ。これまでに出演した演劇は20作品以上。主な出演作は、『イップ・マン継承』(16)、『SHOCK WAVE ショック ウェイブ 爆弾処理班』『サンダーストーム 特殊捜査班』(ともに18)など。他にも多くのテレビドラマ、映画、CMに出演している。本作により2022年台湾アカデミー賞(金馬奨)、2023年香港アカデミー賞(金像奨)最優秀主演男優賞にノミネートされた。

ザク/ピーターパンクリーニングの経営者。

アンジェラ・ユン(袁澧林 Angela Yuen)

1993年10月25日生まれ、香港のモデル、俳優。香港浸会大学を卒業し、学士号を取得。2015年にモデルデビューし、一流ブランドの広告塔やアンバサダーに選ばれ、一躍トップモデルに駆け上がる。ファッション・シーンから注目を集めるだけではなく、峯田和伸が率いるロック・バンド「銀杏BOYZ」のシングルのジャケット、Vaundyの「Tokimeki」のMVに起用され話題となる。クリストファー・ドイルが監督、脚本、撮影監督した映画『宵闇真珠』(18)ではオダギリジョーと共演した。本作にて2023年香港アカデミー賞(金像奨)最優秀主演女優賞にノミネートされた。

キャンディ/シングルマザー。ピーターパンクリーニングで働きはじめる。

パトラ・アウ(區嘉雯 Patra Au)

香港の俳優。多くの舞台作品に出演している。映画初出演となる映画『ソク・ソク』(19)で、2020年香港アカデミー賞(金像奨)助演女優賞を受賞した。本作にて2023年香港アカデミー賞最優秀助演女優賞にノミネートされた。

ザクの母

トン・オンナー(董安娜 Tung On Na)

本作が映画初出演となる、期待の新人俳優。

ジュ―/キャンディの娘

ラム・サム(林森 LAM Sum)/監督

1985年生まれ。香港演芸学院電影電視学院演出学科卒業。短編映画やドキュメンタリー映画の制作のほか、映画制作の講師としても活動。代表作に短編『oasis』(12)、共同監督作『少年たちの時代革命』(21/日本公開22年)など。本作が初の単独長編監督作。2022年よりイギリス・ロンドンを拠点に活動する。

オダギリジョー/俳優

これは香港であり、日本であり、地球である。
そして微塵の思いやりの塊は、重力を超え宇宙に轟く。

中江有里/女優、作家、歌手

恋人とも友人とも違う、思いを寄せあえる隣人がいる。
それだけでこの空の下、一緒に生きていける。

青木さやか/タレント

貧困。シングルマザー。ネットの誹謗中傷。コロナ。老母。どこにでも転がっていそうな社会問題。押し潰されそうになる不安だらけの毎日に希望を持つことが、できる。きっと、できる。

倉持明日香/タレント

"君ならできる”と未来を信頼されることで、人は成長していく。
日々を2人きりで生き抜いてきた母娘にとって、本当に必要なものが見えた気がしました。

滝沢秀一/お笑いコンビ・マシンガンズ/ごみ清掃員

僕はごみ清掃員だ。主人公は清掃業。コロナ禍で体験したことがここにあった。生きることを知りたい人は僕の代わりにこの映画が代弁してしてくれる。ラストシーンが全てを物語る。

川島小鳥/写真家

同じ星の上のどこかにいる2人をこんなにも近しく愛おしく感じられること。今、何が大切なのか考え直すきっかけをくれた映画です。

二宮健/映画監督

いつか薄れていくかもしれないコロナ禍の震えと喪失の記憶を、誠実に繋ぎ止めてくれる作品に出会えました。
アンジェラ・ユン演じるキャンディの逞しさは、きっと忘れません。
ここからはじまる香港映画の新しい躍動に、目が離せなくなりそうです。

森直人/映画評論家

『万引き家族』(是枝裕和)や『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』(ショーン・ベイカー)のバトンをコロナ禍に受け継ぎ、さらにレベルを上げた傑作。民主化デモ以降、新世代の香港映画は凄いことになっている!

月永理絵/ライター、編集者

生きるために働き、失敗してはやり直し、それでもまた失敗する。この残酷な繰り返しから、ラム・サム監督は決して目を逸らさない。愚直ともいえるほどのまっすぐさで、社会を映し、その先に見える小さな光をとらえようとする。力強い信念にただただ敬服する。

古田泰子(TOGAデザイナー)

この映画に太陽は似合わない。朝焼けか夕暮れなのか光は常に薄暗い。
人々が寝静まる静かで遠慮がちに届く光の世界で、真面目に生きる若い2人は 家族を背負いながら崩れそうな心を隠し必死に立っている。 派手な装いは心のカモフラージュ。心の添え木となる本当の支えって何だろう。

≪海外評≫

香港電影評論学会

まちがいなく、今年一番の心温まる香港映画!

關鍵評論(香港)

負け犬を魅力的に描きつつ、その世界で生きるしかない道徳的葛藤を映し出した傑作!

ガーディアン紙(イギリス)

経済的、政治的な不安に苛まれる香港を舞台にした、やさしい映画が誕生した。
主人公たちのおだやかな関係は、思いやることの大切さを素朴に描いている。

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